『dipendente』









それは、お前と私が主従関係の中にあったからなのかもしれないけれど。 


「リボーン、」

優しい声色で名前を呼べば、素直すぎるほど真っ直ぐに 私の元へ。

「おいで」

腕を広げて、目を細めて。小さな身体は 私の腕の中に。
埋もれるような体勢で甘えてくるその様は、まるで親を失った仔猫のようで愛らしい。

「可愛い子だ」

柔らかに髪をとかしながら、耳元に近付けた唇で 低く囁く。

私のリボーン
誰よりも愛らしく、儚く、そして 孤独だ。

「…‥ボス、」
「どうした」

互いに瞬きを一つずつ。
見据える瞳は、決して揺らぐこともなく。

「ボスが俺を可愛がるのは、俺がアルコバレーノだから なのか?」

それは 真っ直ぐな瞳で。
私と居るときだけは、素直すぎるほど真っ直ぐに。

だから私は、お前の望む答えを。

「あぁ、そうだ」

私がお前を此処へ連れて来させたのも、今お前が此処に居るのも 今のこの関係も、総て。

「そうか」

疑うこともせずに微笑んで、私の答えは それ以上も以下もないとでも言うように。

「そう、だから」

私が死ぬまで ずっと、私の側に。
これはお前が此処にきたときからの、命令。



お前と私の中に 何かが生まれていたとすれば
それは多分、限りなく依存に近い愛情なのだと。







拍手お礼でした!ボスリボはとてもいいです(プッシュ)




†2007.1.1